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理想の姿を考える

四柱推命は、その的中率の高さから、多くの人に人気のある占術の一つとなっています。

 

実際、個人の性格や運勢、時期等、かなり詳細に知ることが出来ます。

 

 

しかし、四柱推命が最も優れている点は、理想の姿を考えることで、どのような努力によって幸せに向かっていけるかを知ることが出来るところでしょう。

 

そして、このことこそ四柱推命が深遠なる運命学である理由なのです。

 

 

残念ながら、このことはあまり知られていないことかもしれません。

 

 

ですから、この場を借りて、例を挙げて少しお話をしてみようと思います。

 

一人でも多くの方に、四柱推命に興味を持っていただけたら幸いです。

 

 

 

 

 

 

この記事を書いている今日は11月。

 

寒い地域では、もう雪が降っているそうです。

 

ちょうどこんな景色になっているのでしょうか。

四柱推命は、生年月日から人を十種類に分類し、更にそこに季節の要素を加味した占術です。

 

 

十種類とは、木(甲)、草花(乙)、太陽(丙)、灯火(丁)、山(戊)、田畑(己)、粗鉄(庚)、宝石(辛)、河水(壬)、天露(癸)で、これを十干と言います。

 

季節は、春夏秋冬と十二ヶ月(十二支)の変化を読み込んでいきます。

 

これらを組み合わせることで、理想の姿を知ることが出来ます。

 

 

 

 

上の写真に戻りましょう。

 

これは、冬の木の様子を写したものです。

 

葉は落ちて、枝には雪が積もり、いかにも寒々しい感じがしますね。

 

 

この実際の木の様から、冬月(11月~)に生まれた甲(木)の理想の姿を考えていくのです。

 

 

 

さて、何があれば理想的でしょうか?

 

 

ある人は言います、太陽だ、と。

 

確かに、それも欲しいところですが、それは一番ではありません。

 

 

ある人は言います、こも巻きをすれば良いと。

 

確かに、そういう発想も面白いと思います。

 

 

 

しかし、どちらも理想の姿ではありません。

 

 

冬の木にとって最も大切なことは、冬を越せるだけの力を自分自身が持っていることです。

 

太陽(丙)やこも(丁)の温かさもあれば嬉しいかもしれませんが、それよりもまず木自身が冬を越せるだけの生命力がなければ話になりません。

 

 

ここから、どうすれば幸せに向かっていけるかが分かってくるのです。

 

 

太陽やこもというのは、表面的に暖かいだけですから、これを人物に当てはめれば嫌味がなく、卒がないように行動するだけの人です。

 

何事も波風が立たないように一生平穏無事でさえあれば良い……そんな人生も幸せといえば幸せかもしれませんが、あまりにも消極的であり、他動的であり、自主性に欠けるその人生は虚しすぎるように感じられます。

 

 

生命力があるというのは、言い換えれば厳しい状況でも己を信じ、耐え忍び、実力をつけて、チャンスが来るのを待つことが出来るということを意味しています

 

人から誤解されることはあるかもしれません。

 

しかし、反省することはあっても、自分で自分を信じられなくなるということは決してありません

 

あきらめない心を持って、努力を続けること、これこそが、冬月の甲の日に生まれた人が幸せになるカギなのです。

 

 

 

以上のように、自然の観察からその理を見出し、理想の姿を導き出し、幸せになるための努力の仕方を考えていくのが四柱推命です。

 

個々人の相談内容によって、もちろんアドバイスの言葉は変わりますが、その大きな意味合いからは外れることはありません。

 

 

また、四柱推命を学んでいない相談者にも、その理想の姿を提示することは、振れない努力を意識し、継続していくということにも大きな効果があります。

 

 

自分自身を理想の姿に重ね合わせて、何が足りないのかを考えていく、これこそが四柱推命でしか分かり得ないことであり、四柱推命が深遠なる運命学である理由でもあります。